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結論:AIは「資料を速く作る」のは得意。でも“刺さる提案”になるかは渡し方で決まる
先に結論から書きます。
- 営業資料・提案資料をAIで作ると、作成スピードは確実に上がります。 僕自身、クライアント向けの提案資料はまずAIで下ごしらえしてから仕上げる形に変えました。
- ただし、「テーマだけ投げて丸投げ」すると、体裁は整っているのに“刺さらない”資料が出てきます。 見た目はきれいなのに、相手の心が動かない——これは何度も経験しました。
- 分かれ目はAIの性能ではなく「渡し方の順番」です。顧客・課題・結論の3点を自分で先に固めてから渡すと、同じAIでも提案の質が別物になります。
この記事は「営業・提案資料をAIで速く、しかも刺さる形で作りたい」人に向けて、丸投げで失敗した実体験と、そこから見つけた渡し方の順番を正直にまとめたものです。「AIに任せれば誰でも受注できる」といった話はしません。
なお2026年に入って、AIは「文章を返す」段階から「構成ごと資料の形にする」段階へと実用度が一段上がり、テンプレートベースのAI資料作成ツールも一般的になりました。だからこそ“作らせる”のは簡単になった一方で、“刺さる提案にする”ための渡し方が差になる——というのが今のリアルな状況です。
AIに“丸投げ”した提案資料が刺さらなかった話(一次情報)
最初にやった失敗から書きます。僕は「提案資料つくって。テーマは○○」とだけAIに投げていました。出てくるのは、見出しも図解もそれっぽく整った資料です。ところが実際に相手に見せると、反応が薄い。理由は後から分かりました。
- 相手(顧客)が誰で、何に困っているのかをAIが知らないので、一般論の“きれいな資料”にしかならない
- 「この提案で相手にどう動いてほしいか」= 結論を自分で決めていないので、話の着地がぼやける
- 結果、情報は正しいのに「自分ごと」に感じてもらえない
要するに、提案で一番大事な「誰に・何を・どう動いてほしいか」を、AIが決められるわけがない。 ここを自分で固めずに渡したのが失敗の正体でした。営業資料は「情報が正しいか」より「相手が動くか」で価値が決まるので、丸投げと相性が悪いんです。
補足:この「操作して作る」から「構成を渡して任せる」への発想の転換は、資料は“作る”から“任せる”へ|AIエージェント時代の資料作成にまとめています。あわせて読むと渡し方の全体像がつかめます。
結果を出す人がやっている“渡し方”の順番(3点を先に固める)
失敗のあと、順番を変えました。AIに触る前に、自分で3点だけ決める。これだけで提案資料の刺さり方が変わりました。
- 顧客(誰に出すか):役職・立場・決裁権・その人が社内で通したい事情まで一言で
- 課題(相手の一番の痛み):相手が「それそれ」と感じる困りごとを1つに絞る
- 結論(どう動いてほしいか):この資料を見た相手にとってほしい次の一歩(発注・面談・稟議)
この3点を先に文章で固めてからAIに渡すと、AIは「一般論の資料」ではなく「その相手に向けた提案」を組んでくれます。順番はいつも同じで、「3点を人間が決める → 構成と肉付けをAIに任せる → 最後に自分の言葉で温度を足す」。この分担がいちばん再現性がありました。
僕の場合、この3点はスライドを触る前に短いメモ(箇条書き数行)に書き出してからAIに渡すようにしています。たったこれだけの手間ですが、「相手に向けた提案」と「きれいなだけの一般論」の分かれ目が、実際にはここで決まっている感覚があります。
- 逆に言うと、3点があいまいなままAIに凝った資料を作らせても、土台が弱いので刺さりません。 装飾より先に、この3点です。
- AIが得意なのは「決めた骨に、速く・きれいに肉をつける」こと。決める仕事は人間の側に残る——ここを勘違いしないのが肝です。
AIへの具体的な渡し方(そのまま使える指示の型)
3点を固めたら、AIにはこんな順で渡すと安定します。難しい言葉は要りません。
- ① 前提を渡す:「提案先は△△な立場の人。一番の困りごとは□□。この資料のゴールは“◯◯してもらうこと”」
- ② 構成から相談する:いきなり本文でなく「まず刺さる構成案を3パターン出して」と骨組みから
- ③ 1枚ずつ肉付け:採用した構成を、スライド1枚ずつ「このページで言いたいことは1つ」を守って作らせる
- ④ 相手の反論を先に潰す:「この提案に相手が抱きそうな不安・反論を5つ挙げて、資料内で先に答えて」
- ⑤ 最後は自分の言葉で:AIの文章は整いすぎるので、要所だけ自分の温度感に書き換える
特に④の“反論の先回り”はAIが得意で、人間だと抜けがちな相手目線を補ってくれます。ここまでやると「速いのに、ちゃんと相手を見た提案」になります。
「見た目が安っぽい」を避ける最低限(体裁の話)
中身を固めても、体裁が“いかにもAI製”だと信頼が削れます。ここはツールの助けを借りる価値がある部分です。整えるポイントは4つだけ。
- 1枚1メッセージ:情報を詰め込まない。言いたいことは1ページに1つ
- 余白:要素を減らして余白を残すと、それだけで整って見える
- 色数を絞る:使う色は2〜3色まで。装飾でなく強調に使う
- 図解は"関係"を見せる:文字の羅列でなく、比較・流れ・対比を図にする
この“最低限の整え方”を毎回手作業でやると時間を食うので、テンプレートで土台を作れるAI資料作成ツールを使うと、構成に集中しつつ体裁も担保できます。 どのツールが自分の用途(提案・営業・社内資料)に向くかは、AIスライド作成ツールの比較記事に用途別で整理しています。
体裁づくりを時短したい人へ(AI資料作成ツール)
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提案資料の「中身(3点+渡し方)」は上のとおり人間の仕事ですが、体裁づくり=レイアウト・図解・トーンの統一は、AI資料作成ツールで大きく時短できます。 テンプレートで土台を用意し、構成を渡せば見やすいスライドの形にしてくれるので、こちらは中身に集中できます。
- ツール選びは用途で正解が変わります(提案・営業向きか、社内共有向きか、量産向きか)。実際に使って比較した内容は AIスライド作成ツールの比較記事 にまとめました。
- 個別ツールの使用感は イルシルの評判・使ってみた感想 も参考にどうぞ。
- ※料金・機能・テンプレートは時期により変わります。最新は必ず公式でご確認ください。 ツールはあくまで“体裁の時短”であって、提案が通るかは中身次第です。
提案資料をAIで作るときにやってはいけないこと(実用まとめ)
最後に、失敗を減らすための「やらないこと」です。
- 3点(顧客・課題・結論)を決めずに丸投げする → 一般論の資料しか出てこない
- AIの文章をそのまま貼る → 整いすぎて“自分の言葉”がなく、温度が伝わらない
- 数字や実績をAIに作らせる → 事実は自分で用意する(誤情報・盛りは信頼を失う)
- 体裁から入る → 装飾より先に中身。順番を逆にしない
この4つを避けるだけで、「速いのに刺さらない」から「速くて刺さる」に近づきます。
よくある質問(FAQ)
Q. 営業資料をAIで作ると、やっぱり“AIっぽさ”でバレませんか?
A. 中身を丸投げすると一般論になってバレやすいです。逆に「顧客・課題・結論」を自分で固めて渡し、最後に自分の言葉で要所を書き換えれば、“AIで速く作った”ことは気になりません。体裁はツールで整えると安定します。
Q. どのAI資料作成ツールを使えばいいですか?
A. 用途で変わります。提案・営業のように「相手を動かす」資料か、社内共有のように「速く揃える」資料かで向き不向きがあります。実際に使って比較した記事にまとめているので、そちらで自分の用途に近いものを選ぶのがおすすめです。
Q. AIに任せれば営業が得意になりますか?
A. 提案が通るかは中身(顧客理解と結論)次第で、AIはそれを速く形にする道具です。作成時間が減った分を「相手を理解する時間」に回せると、結果的に提案の質は上がりやすくなります。成果を保証するものではありません。
まとめ
- 営業・提案資料をAIで作ると速さは確実に上がる。ただし丸投げは“刺さらない資料”になりやすい
- 分かれ目は性能でなく渡し方の順番。顧客・課題・結論の3点を人間が先に固める
- 決めるのは人間、肉付けと体裁はAI。この分担がいちばん再現性がある
- 体裁づくりの時短にAI資料作成ツールは有効。ただし提案が通るかは中身次第
AIで資料を速く作れる時代だからこそ、「速く作る」より「相手を動かす」に時間を残せるかで差がつきます。まずは次の提案資料で、3点を先に決めてから渡してみてください。


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